愛知県豊田市で撮影させていただいた古民家リノベーションの建築写真撮影事例です。
今回の建築では、既存の梁や欄間、格子戸などの意匠を活かしながら現代の暮らしに合わせて再構築されていました。
古いものを残しながら新しい空間をつくる。その設計意図や空気感が伝わるよう撮影を行いました。
古い梁が空間の中心になるLDK

リノベーションによって新しく整えられたLDKですが、空間の印象を決定づけているのは既存の梁でした。
黒く仕上げられた梁が天井を横断し、その下にキッチンやダイニングが配置されています。
現地に入ってまず目を引いたのもこの梁でした。
建物が積み重ねてきた時間を感じさせながらも、新しい空間に自然と溶け込んでいます。
建築写真では構造材としての力強さだけでなく、空間全体との関係性が伝わるよう意識して撮影しました。
欄間を受け継ぐ和モダンの空間

今回の建築写真撮影で特に印象的だったのが欄間の存在です。
古民家のリノベーションでは新しい素材へ置き換える選択肢もありますが、この建築では以前から使われていた欄間が丁寧に残されていました。
細かな意匠が施された欄間は、単なる装飾ではなく建物の記憶そのものです。
新しい空間の中に自然に溶け込む姿から、設計者が建物の歴史を大切にされていることが伝わってきました。
障子越しの光がつくる穏やかな空間

リビングでは障子を通したやわらかな光が室内全体を包み込んでいました。
直射光とは異なる落ち着いた明るさがあり、空間に静かな空気をつくり出しています。
撮影中も時間とともに光の表情が変化し、障子を通した光ならではの柔らかな陰影が印象に残りました。
建築写真では光の量だけでなく、その質感まで伝えられるよう心掛けています。
格子戸が生み出す視線の奥行き

格子戸によって緩やかにつながる空間構成も、この建築の魅力のひとつでした。
視線は奥へと抜けながらも、それぞれの空間が独立した居場所として成立しています。
完全に仕切るのではなく、適度な距離感を保ちながら空間同士をつなぐ。
日本建築ならではの考え方が現代の暮らしにも自然に取り入れられていました。
建築写真では格子越しに生まれる奥行きや視線の流れを意識して構図を組み立てています。
新しい素材と古い意匠の調和

床や仕上げ材は新しく施工されていますが、梁や建具、欄間などには建物が歩んできた歴史が残されています。
古いものと新しいものが主張し合うのではなく、お互いを引き立てながら共存していることが印象的でした。
リノベーション建築の撮影では、そのバランスをどのように写真で表現するかが重要になります。
素材の質感や光の当たり方を丁寧に観察しながら撮影を行いました。
時間の積層を感じる古民家リノベーション建築

古民家リノベーションの魅力は、新しく生まれ変わることだけではありません。
これまで建物が積み重ねてきた時間を受け継ぎながら、新しい役割を与えることにあります。
今回の建築も、梁や欄間、格子戸などの意匠が空間の中に自然と残されていました。
撮影を通して感じたのは、建物の歴史そのものがこの空間の魅力になっているということです。
建築写真では形だけを記録するのではなく、そこに流れる時間や空気まで伝えられるよう意識しています。
Architect:ファーバルデザイン
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