外壁に映る植栽の影と、室内からにじむ灯り

愛知県の住宅外壁に植栽の影が映る夜の建築写真

愛知県で、住宅の建築写真撮影を行いました。

この建物では、夜になってから見えてくる光の表情が強く残りました。
外構の照明に照らされた植栽。その影が外壁に大きく映り、建物の表情が昼間とはまったく違って見えます。

夜の建築写真撮影では、建物全体を明るく写せばよいわけではありません。
どこを照らし、どこを暗く残すのか。
外壁に当たる光、植栽の影、窓の奥に見える室内の灯り。
それぞれの明るさが重なった時に、夜の建築らしい奥行きが生まれます。

今回は、外壁に映る植栽の影と、室内からにじむ灯り、そして明るくしすぎないことで残る夜の余白を中心に撮影しました。

外壁に映る植栽の影を読む

撮影中にまず目を引いたのは、外壁に映る植栽の影でした。

照明に照らされた木の枝葉が、外壁に大きな影を落としています。
建物そのものはとてもシンプルな面で構成されていますが、そこに植栽の影が重なることで、外壁が一枚の背景ではなく、光を受け止める面として見えてきました。

この場面では、植栽を明るく見せることよりも、壁に映った影の形をどう残すかを考えました。
影が強すぎると重くなり、弱すぎると印象が薄くなります。
外壁の質感、空の青、植栽の明るさ、足元の照明の位置を見ながら、建物の輪郭が静かに立ち上がるように撮影しました。

竣工写真では、建物の形を正確に写すことが基本です。
ただ、夜の撮影では、そこに光と影の表情が加わります。
設計された外構照明が、建物をどう見せているのか。そこまで写すことも、建築写真の大切な役割だと感じます。

庭の灯りがつくる外と内のつながり

愛知県の住宅で庭の灯りと室内の光がつながる建築写真

庭側では、植栽を照らす灯りと、窓の奥に見える室内の光が重なっていました。

外構照明だけを見ると、庭の演出として見えます。
室内の灯りだけを見ると、暮らしの気配として見えます。
けれど、この住宅ではそのふたつが窓を介してつながっていました。

植栽の葉に当たる光。
足元から立ち上がる小さな灯り。
大きな窓の奥に見える、室内の柔らかな明るさ。

この関係を写すために、庭の奥行きが残る位置から撮影しました。
手前の植栽を少し重ねることで、建物を正面から説明する写真ではなく、庭の中から室内の灯りを見るような写真になります。

住宅撮影では、外観、内観、外構を別々に撮ることが多くあります。
ただ、実際の建物では、それらは切り離されていません。
夜になると、庭の灯りと室内の灯りが重なり、建物全体の印象をつくります。

室内に残る低い位置の光

低い位置の間接照明が壁を照らす愛知県の住宅建築写真

室内では、暗さそのものが設計されているように感じました。

リビングの天井に見える照明は、2灯のダウンライトのみ。空間全体を均一に明るくするのではなく、壁の間接照明によって、ほのかな明るさが保たれていました。

床の木目、ソファの影、壁際に伸びる光。
明るさを足しすぎないことで、夜の室内に静かな余白が残っています。

建築写真撮影では、暗さをどこまで残すかが大切です。
暗い部分をすべて持ち上げてしまうと、この空間に設計された落ち着きが失われます。
反対に暗く残しすぎると、素材や空間の構成が伝わりません。

この写真では、壁際の間接照明がつくるほのかな明るさを軸に、床に落ちる光とソファまわりの静けさが残るように撮影しました。

夜の室内写真は、照明器具そのものを見せるだけでは足りません。
その光が、壁や床、家具、空間の余白にどう広がっているのか。
そこを見ながら撮影することで、設計された照明の意味が伝わります。

部屋の奥へ抜ける灯り

室内から奥の部屋へ灯りがつながる愛知県の住宅建築写真

もうひとつ印象に残ったのは、室内から奥の部屋へ抜ける光でした。

壁の開口を通して、奥の部屋の灯りが見えます。
手前の空間は少し暗く、奥に向かって柔らかく明るさが続いていく。
その見え方に、この住宅の落ち着いた距離感が出ていました。

建築写真では、部屋を一室ずつ説明するだけでなく、空間同士のつながりを写すことがあります。
リビングからダイニングへ。
手前の壁から奥の明かりへ。
暗さから、少し明るい場所へ。

この写真では、手前の壁面を大きく残しながら、奥にあるテーブルまわりの灯りが自然に見える位置を選びました。
光が強すぎない分、視線がゆっくり奥へ進みます。

こうした場面は、建物の広さを説明する写真とは違います。
けれど、実際にその場に立った時の空気や、部屋同士のつながりを伝えるためには、とても大切な一枚になります。

愛知県の住宅建築写真として見た夜の光

この住宅の撮影では、夜の光が建物にどう触れているかを意識しました。

外壁に映る植栽の影。
庭の足元から立ち上がる灯り。
窓の奥に見える室内の明るさ。
部屋の奥へ静かにつながる光。

それぞれの光は、強く主張するものではありません。
けれど、建物の外と内をつなぎ、夜の時間にだけ見える表情をつくっていました。

竣工写真は、完成した建物を記録するためだけの写真ではありません。
設計者がどこに光を置き、どこに余白を残し、夜にどのような表情をつくろうとしたのか。
その意図を現場で読み取り、写真として伝えることが、建築写真の仕事だと考えています。

そうして撮影された写真は、施工事例、Webサイト、SNS、会社案内、営業資料などで、長く使われる写真資産になります。

愛知・岐阜・三重で建築写真撮影、竣工写真撮影をご検討の設計事務所、工務店、住宅会社、建築会社の方は、お気軽にご相談ください。
建築カメラマンをお探しの場合も、撮影内容に合わせてご提案いたします。

設計・施工:ファーバルデザイン
写真:近藤雅美


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