岐阜 建築写真の撮影事例として、岐阜県御嵩町で撮影した住宅をご紹介します。
建築の外観は、撮影する時間によって大きく表情が変わります。
明るい時間には、深い緑とグレーの外壁、レッドシダー、芝生、フェンス、石積みといった建物を構成する色や素材が見えてきます。
一方、日が落ちて空に青さが残る時間になると、室内や軒下の暖かな光が加わり、昼間とは異なる外観が現れます。
今回はその両方を残すため、明るい時間から夕景まで時間を変えて撮影しました。

深い緑とグレー、レッドシダーで構成された外観
外観でまず目を引くのが、深い緑の外壁です。
そこにグレーの壁面とレッドシダーが組み合わされ、異なる素材と色がひとつの立面を構成しています。
明るい時間に撮影すると、それぞれの素材の違いがよく分かります。
特にレッドシダーの暖かな色は、深い緑やグレーとの対比によって外観のアクセントになっています。
建築写真では建物の形だけではなく、設計で選ばれた素材や色の関係が伝わることも大切にしています。
石積みの上に広がる芝生とフェンス
道路側から見ると、敷地手前の石積み、その上の芝生、シルバーの金網のフェンス、そして建物へと視線が重なっていきます。
整いすぎた外構ではなく、石や金属、芝生といった異なる質感が組み合わされているところも、この建物の面白さです。
シルバーのフェンスにはどこかアメリカンな雰囲気があり、深い緑の外壁との相性もよく、住宅全体の個性につながっています。

長く緩やかなスロープとアプローチ
もう一方の外観では、道路から玄関へ向かって長く取られた緩やかなスロープが見えます。
階段とスロープを並べたアプローチと、その横に伸びるカーポート。
建物だけを切り取るのではなく、道路から玄関までどのようにつながっているのかが分かる位置から撮影しました。
車を含めて撮影することで、建物と外構のスケール感も伝わります。
夕景に浮かび上がるレッドシダーと室内の光
日が落ち、空に青さが残る時間。
昼間には素材として見えていたレッドシダーが、タングステン色の照明によって暖かな色を帯びてきます。

深い緑の外壁は暗く沈み、その中に窓から漏れる室内の光とレッドシダーが浮かび上がります。
この時間帯は、昼の写真とはまったく違う建築の表情を残すことができます。
空が完全に暗くなる前の青と、建物から漏れる暖色の光。
その二つが重なる短い時間を狙って撮影しました。
建築写真で残す、昼と夕景の二つの表情
竣工写真では、明るい時間の外観だけで撮影を終えることもできます。
しかし、照明計画や室内から漏れる光、木部の暖かな色まで含めて設計されている建築では、夕景を撮影することで初めて見えてくるものがあります。
明るい時間には、建物の形、素材、外構との関係を。
夕景には、光によって生まれる建築の空気を。
同じ建物を時間を変えて撮影することで、その建築が持つ二つの表情を写真として残すことができます。
岐阜県御嵩町で撮影した今回の住宅も、深い緑とグレーの外壁、レッドシダー、芝生、石積み、フェンス、そして夕景の暖かな光まで含めて、一つの建築として記録しました。
設計・施工:家zou https://www.iezou.jp
写真:近藤雅美 https://masamikondo.com
建築写真家 近藤雅美は、岐阜県をはじめ愛知県・三重県を中心に、住宅・店舗・施設などの建築写真、竣工写真を撮影しています。
設計事務所、工務店、建築会社からの撮影依頼に対応しています。
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