愛知県犬山市に完成した、素材の息づかいを感じる住宅の竣工写真を撮影させていただきました。
足元から伝わるうずくりの床の質感と、空間を優しく包み込む漆喰の壁。
大開口の窓から差し込む光が障子を透過し、室内を穏やかな空気感で満たしているのが印象的でした。
外観と深い軒の造作

深く出された軒が、室内と庭を緩やかに繋ぐ中間領域を作り出しています。木の色調と青空のコントラストを大切にしながら、水平ラインの美しさが際立つ角度でシャッターを切りました。
LDKとうずくりの床の質感


室内に入ってまず目を引くのが、表情豊かな「うずくり」の杉床です。素足に心地よい凹凸の質感を、斜光を活かして立体的に描写しました。空間を支える丸柱の存在感と、天井の勾配が作るリズムを一枚の絵に収めています。
障子窓と漆喰の壁が作る陰影


大開口の障子を閉めると、直射日光が拡散され、漆喰の壁を柔らかく照らし出します。陰影のグラデーションが美しく、素材そのものが持つ「静けさ」を強調するように、露出を慎重にコントロールして撮影しました。
リビングと庭を繋ぐ大開口

障子を引き込むと、室内は一気に庭へと開放されます。内部の漆喰壁から外のウッドデッキへと視線が抜ける「空間の流れ」を意識し、外光と室内の明るさのバランスを整え、現場で感じた開放感をそのまま記録しました。
建築写真について
建築写真は、設計者様や施工者様が情熱を注いで作り上げた作品の「最も輝く瞬間」を記録するものです。写真を通じて、その建築のコンセプトや機能美、そしてそこに流れる空気感を正しく、かつ魅力的に伝える一助となれば幸いです。
設計・施工:株式会社エコ建築考房
写真:建築写真家 近藤雅美