三重県松阪市で撮影した住宅の竣工写真です。

外は夏を思わせるような強い日差しでしたが、玄関を開けて室内へ足を踏み入れると空気が変わるような感覚がありました。エスタコウォールによる塗り壁と自然素材に包まれた空間には、ひんやりとした透明感のある空気が流れています。
建築写真を撮影していると、素材が空間へ与える影響を感じる瞬間があります。この住宅もそのひとつでした。
エスタコウォールが印象的な外観
外観は大きな片流れ屋根が印象的なフォルム。
白い塗り壁と落ち着いた色合いの木張りが対比しながらも調和し、街並みの中で穏やかな存在感を見せています。
強い日差しを受けても塗り壁の表情は柔らかく、光の当たり方によって微細な陰影が浮かび上がります。
建物全体に流れる静かな空気感は、外観からすでに感じ取ることができました。
タイル壁と塗り壁がつくる玄関空間

玄関ホールでは、素材の組み合わせが印象的でした。

質感のあるタイル壁とエスタコウォールの塗り壁が並び、それぞれの表情が引き立っています。
間接照明によって生まれる柔らかな陰影は、素材の凹凸を際立たせながらも落ち着いた雰囲気をつくり出していました。
玄関からリビングへ視線が抜ける構成も心地よく、住まい全体への期待感を高めてくれます。
柔らかな光に包まれるLDK

リビングでは大きな開口部から自然光が取り込まれています。
光は直接的に差し込むのではなく、塗り壁や天井へ反射しながら空間全体へ広がっていました。
エスタコウォール特有の落ち着いた質感が光をやわらかく受け止め、室内に穏やかな明るさを生み出しています。

テレビ背面の壁やタイルの柱など、異なる素材が使われていても空間全体に統一感が感じられるのは、塗り壁が持つ柔らかさのおかげかもしれません。
素材が空気を整える住まい

建築写真は見た目だけを記録するものではなく、その場所に流れる空気や居心地まで伝えることが理想だと考えています。
この住宅では、エスタコウォールの持つ吸放湿性能による快適さを、撮影中にも自然と感じることができました。
外の暑さを忘れるような落ち着いた室内環境。
素材の選択が住まいの快適性につながり、その空気感が空間全体の印象を形づくっているように感じます。
建築写真家として、その素材が生み出す空気まで写真に残したいと思いながら撮影した住宅でした。

設計・施工:株式会社 プロホーム・大台
写真:建築写真家 近藤雅美
建築写真撮影のご依頼について
建築写真は、完成した建物を記録するだけではなく、設計意図や素材の魅力、そこで過ごす時間の心地よさを伝えるための大切なツールです。
私は愛知県・岐阜県・三重県を中心に、工務店様や設計事務所様の建築写真・竣工写真撮影を行っています。建物ごとの特徴や空気感まで伝わる写真を心掛けています。
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